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薬剤師さんにとってボランチってどういう存在??

ボランチという職種は、まんまる薬局にしか存在していません。
だからこそ、「ボランチってなんですか?」と聞かれることがよくあります。

今回はボランチってどういう存在なのか、まずは4人の薬剤師さんにインタビューさせていただきました。

一緒に在宅訪問をまわっているからこそある、薬剤師さんたちから見たボランチの存在意義に迫っていきます。

その前にボランチってなに?

ボランチ(volante)とは、「サッカーのポジションの1つで、布陣の中央にいて、攻守の要となる、または守備的な選手」(Wikipediaより)

ポルトガル語でvolanteは、舵取りやハンドルという意味になります。

まんまる風に言いかえると、「患者さんが最後まで自分らしく過ごすというゴールを叶えるために、必要な職種やケアを導く舵を取る存在」のことをいいます。

まんまる薬局での具体的な業務は、大きく分けるとこの3つです。

  • 1日の訪問の流れを把握して管理する
  • 薬剤師と一緒にお薬の管理を考える
  • 多職種と連携して患者さんの生活を整える

実は、「5C」というボランチの指針もあったりして、”ボランチ“は立派な1つのロールモデルとして確立しています。


  1. Courtesy 礼儀・品性
    患者さんに興味を持ち続け、背景を知り、その方にあったコミュニケーションの取り方を追求し続けます。
  2. Character 個性
    患者さんへの想いを届けるために、自分が長けているものを探求し「想い」を「形」にします。
  3. Challenge 挑戦
    患者さんと自分の「可能性」を引き出す。
    医療という枠に囚われず人として患者さんに
    届けられるものを様々な視点から考え追求します。
  4. Collective 集合的
    患者さんとの共有の目的を達成するために
    常にダイバーシティ(多様性)を受け入れ「仲間」「多職種」と進み続けます。
  5. Care 癒心 届心
    患者さんの心の苦しみや悩みを和らげる人になります。
    感情の渡し船の存在になります。

薬剤師の亜門さんからみたボランチ

僕にとってボランチさんは大切なパートナーです。

薬剤師は薬学的な視点で患者さんに向き合い、ボランチさんは生活者目線で患者さんに寄り添う。その2人が一緒に訪問することで、僕1人では気づけない部分や手が届かないところまでサポートすることができます。

訪問薬剤指導は、単に服薬指導を行うだけではないです。運転や訪問時間のスケジュール調整など、薬学的な知識以外の対応も求められます。そうした部分をボランチさんと協力して行うことで、薬剤師として専門的なアプローチに集中することができます。

また、ボランチさんは患者さんの生活スケジュールを把握しているため、その方に寄り添った意見を伝えることができます。さらに、栄養士の資格を持つボランチさんであれば、栄養面の専門的な視点からアドバイスをいただけるため、より患者さんに寄り添ったサービスを提供できていると考えております。

薬剤師の澪緒さんからみたボランチ

考えることがよくあるんですけど、いろんな方がいて「どんな存在」をひと言では表せません。
ただ、まんまる薬局内でよく言われる「患者さんと薬剤師の間に立つ『橋渡し』的存在も『舵取り役』」もめっちゃ同意です。

あえて自分の言葉で言えば、薬剤師だけでなくて患者さんのこともサポートしてくれる存在と思うと、最強のサポーターです。

薬剤師って「患者さんのために」という考えが最初にきがちですけど、ボランチさんは「患者さんのために」に加えて「患者さんのために」を実現する薬剤師のためにという考えも加えて行動してくれています。めっちゃありがたい存在ですし、スゴイなと思う瞬間です。

薬剤師の優哉さんからみたボランチ

患者さんとの雑談やパーソナルな会話が苦手な薬剤師にとって(苦手でない薬剤師にとっても)、その空間を和らげ、患者さんの個性を引き出してくれる存在は非常に貴重です。

医療職ではないからこそ持つ特別な強みを活かして患者さんと対等な目線で自然体のコミュニケーションを目の当たりにすると、気づかされることがまんまる薬局5年目にしてもいまだにあります。

また、薬剤師が本来の専門性を存分に発揮できる環境を整えるための「余白」を作り出し、チーム全体の働きやすさを支える重要な役割を果たしてくれています。

このような存在は、患者さんにとってはもちろん、スタッフにとってもかけがえのない橋渡し役として、医療現場における円滑な連携と信頼構築に貢献してくれているなぁと感じます。

薬剤師のなごみさんからみたボランチ


ボランチさんは、医療と生活の架け橋です。
患者さんと医療の間にいて、必要に応じて患者さん側にも寄れるし、医療側にも寄ることができる存在です。

在宅訪問の現場に居続けることで、薬剤師は医療が目的になってしまう瞬間があったりします。そんなときに、「医療は患者さんの生活をいい状態にするための手段であって目的ではない。」と軌道修正してくれます。

在宅訪問に向かう際にも車内でボランチさんが

  • これって何の薬ですか?
  • 前の薬と何が違うんですか?
  • なんでこの薬切り替わったんですか?

など直接質問してくれることで、患者さんへ説明する前の壁打ちになっていたり、自分が分かりやすく説明できないところを再認識させてくれます。
薬剤師の当たり前は、みんなの当たり前ではないということを自然に気づかせてくれます。

薬以外のことを引っ張っていってくれる分、薬剤師は薬に集中するメリハリもできます。だからこそなのか、患者さんのちょっとした変化に薬剤師よりも敏感だったりします。大学で一緒に講義を受けている友達の変化に気づくような感覚というか…。

意外と薬剤師ってそういうの苦手だったりするので、患者さんの細かい変化に気づき、そこからコミュニケーションを主導してくれることも心強いです。

いつも薬剤師を立ててくれますが、在宅の現場ではボランチさんの方が広い視野とタスクを処理する能力が求められます。それを横で見ていると、こっちも頑張ろう!と思わせてくれます。
あとは単純に2人で訪問しているからこそ、患者さんの変化に同じ温度感で一喜一憂できる人がいるのも嬉しいことだなと思います!